株式会社と合同会社
今月申告の会社の作業がひと段落してほっと一息。
一息ついたらあっという間に12月も中盤です。毎日通常業務+年末調整作業に追われ、おまけに息子が感染症にかかり、看病のため開店休業状態になったりと、師走は文字通り忙しい月です。
さて、今月の申告法人は株式会社もあれば合同会社もありました。最近合同会社は本当増えましたね。
株式会社と比べると知名度が低いですが、基本的に会社としての内容は変わりません。コストを抑えられるという事で合同会社は人気が出始めています。
株式会社と合同会社をまとめるとこんな感じです。
株式会社と合同会社の基本的な違い
| 項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
| 設立費用 | 約20〜25万円 | 約6〜10万円 |
| 意思決定機関 | 株主総会 | 社員総会(全員の同意) |
| 所有と経営 | 原則分離(株主と取締役) | 原則一致(出資者=経営者) |
| 役員任期 | 最長10年 | 任期なし |
| 利益配分 | 出資比率に応じる | 定款で自由に決定可能 |
| 決算公告 | 義務あり | 義務なし |
| 資金調達 | 株式発行・上場可能 | 出資・融資に限定 |
| 社会的信用度 | 高い | 株式会社より低い傾向 |
株式会社のメリット
- 社会的信用度が高い:金融機関や取引先からの信頼を得やすい。採用活動にも有利。
- 資金調達の幅が広い:株式発行により投資家から資金を集められる。
- 有限責任:株主は出資額を超える責任を負わない。
- 法人税の節税メリット:役員報酬や社宅制度などを活用可能。
株式会社のデメリット
- 設立費用が高い:定款認証や登録免許税で20万円以上必要。
- 決算公告の義務:官報掲載などで毎年コストが発生。
- 役員任期がある:再任時に登記費用がかかる。
合同会社のメリット
- 設立費用が安い:登録免許税は6万円〜、定款認証不要。
- 経営の自由度が高い:利益配分や意思決定を柔軟に定められる。
- ランニングコストが低い:決算公告義務なし、役員任期なし。
- 小規模事業に適する:迅速な意思決定が可能。
合同会社のデメリット
- 社会的信用度が低め:株式会社に比べて知名度が劣る。
- 資金調達が限定的:株式発行や上場ができない。
- 社員間の対立リスク:全員が経営権を持つため意見が割れる可能性。
こんな感じですね。
株式会社の場合は事業承継は株式を渡すだけなので容易ですが、合同会社は次世代につなげにくい、というのもありますね。
何年続くかわからないけどとにかく安く始めたいという事なら合同会社、もとから長期間続けるつもりなら株式会社、ということになるかなと思います。
アマゾンジャパンのようなでかいところも合同会社ですし、本当事業内容はどちらも変わりません。
合同会社という名前で相当損してる気がしますが、もっと合同会社が増えて、当たり前のように見るようになれば、考え方も変わるかもしれませんね。
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